不当な契約解除にはNO

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労働者派遣法により、派遣スタッフは派遣先から不当な理由で契約解除されないよう保護されています。

具体的には、以下のような理由で契約を解除することはできません。
・国籍
・信条
・性別
・社会的身分
・正当な労働組合活動
・結婚、妊娠、出産
・心身障害者であること
・派遣先に苦情を申し出たこと
・派遣先の違法行為を申告したこと

これらを理由に派遣契約を解除されても、これは労働者派遣法違反となり、契約解除は無効とされます。

また、派遣元である派遣会社は、派遣先が派遣スタッフを労働者派遣法や労働基準法に違反した条件で使役していた場合、契約を解除することができます。

労働者派遣法では、派遣スタッフが不当な理由で契約解除をされないように定めると共に、不当な条件での就労を契約に基づいて強制されぬよう、派遣元に一定の契約解除権を与えていることになります。

Check Point!

派遣という働き方が社会に広く浸透した現在でも、未だに派遣スタッフに対して「正社員より下の存在」といった偏った認識を持っている人がいるようで、最近になっても派遣先の労働者派遣法違反を訴え直接雇用を求めた派遣スタッフが、一方的に契約を解除された事例などが明るみに出ています。

不当な契約解除を受けた場合、まずは派遣元の派遣会社に相談すると共に、厚生労働省や各地の労働局などに訴えることで、派遣先への指導を求めることができます。また、各地のユニオン(労働組合)に相談して、働きかけてもらうのも有効です。

各地の労働局一覧(厚生労働省ホームページ)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/pref.html

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しかし、派遣先がそれに応じず契約解除で押し切ってきた場合、派遣スタッフは契約解除の無効を民事裁判で訴えるなど、リスクの高い行動でしか対処することができません。

先に挙げた「直接雇用を求めた派遣スタッフが、一方的に契約を解除された事例」では、契約解除の無効と直接雇用を求めて派遣スタッフが訴訟を起こしていますが、このように世間に知られる例はそれほど多くないのではないでしょうか。恐らく、訴訟にかかる費用を負担できないスタッフや、派遣会社になだめられて引き下がるスタッフ、派遣先・派遣元双方にもみ消されてしまうスタッフなど、泣き寝入りしている派遣スタッフも存在するものと思われます。

派遣先からの不当な契約解除は無効を訴えるべきですし、派遣元も派遣スタッフを保護する義務があります。しかし、契約解除の無効を勝ち取るまでの苦労や、その後同じ職場に復帰するに当たっての精神的な負担などを考えると、「モラルやコンプライアンスの低い会社に当たってしまって運が悪かった」と諦めて次の仕事に進むのが、誤った判断だとも言い切れません。

先の例では、派遣先が訴訟を起こしたスタッフを偽装請負で使役していたという経過があり、その後のトラブルに発展しました。できれば、偽装契約などを強要してくる派遣先に当たった時点で、派遣会社に訴えて対処をしてもらうのが最善の策です。派遣元は、派遣先がスタッフを法律に反した方法で使用していることを理由に、契約を解除することができます。

もし、派遣会社が対応してくれない場合は、その旨を労働局や厚生労働省に連絡すると共に、派遣会社を変えるのが妥当です。