遠視・乱視の矯正について

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日本人には近視の人が非常に多いので、レーシックも近視矯正手術として取り扱われることが多いのですが、遠視や乱視を矯正することも可能です。

近視を矯正する場合は、角膜の屈折を和らげるように、盛り上がった中央部を平坦化させる削り方で角膜を削りますが、遠視の治療の場合はこの逆です。角膜の屈折を強めるために、周辺部を削って屈折度を高めます。

ただし、乱視の場合はその乱視がどのような種類の乱視なのかによって、削り方が違ってきます。乱視は、「正乱視」と「不正乱視」の二つに大きく分かれ、「正乱視」はさらに「直乱視」「倒乱視」「斜乱視」の三つに分類することができます。

まず、正乱視とは、レンズの球面が左右、または斜めのいずれかの方向に長く、ラグビーボールのような楕円形になっているために起こる屈折異常です。この時、縦に長い角膜は「直乱視」、横に長い角膜は「倒乱視」、斜めの方向に長い角膜は「斜乱視」に分類される屈折異常が起こります。乱視の目では、軸が長い方向の屈折が緩やかで、軸が短い方向の屈折は強くなるので、一つの視界の中で、違った屈折の強さの光が混在します。そのため、目に映る像がダブって見えたり、ぼやけて見えたりして、クリアな映像を見ることができません。そして、物を普通に見るだけで疲れ目になったり、頭痛がしたり、集中力が続かなかったりと、普段の生活には大きな影響が現れます。

このような、いずれかの方向に角膜が長い「正乱視」の場合、レーザーで削る面に正常な球面を作るように削ることで、屈折を矯正することができます。つまり、いずれかの方向に対してより多く削るなどの方法で、各方向の屈折を均一にするわけです。

次に「不正乱視」の場合ですが、不正乱視の角膜は表面が複雑にゆがんでいて、正乱視よりも矯正するのが難しくなります。屈折異常が正乱視の様な法則性のあるものではないので、不正乱視はメガネで矯正することができません。矯正器具で矯正するには、ハードコンタクトレンズをつけ、角膜の表面とレンズの間を水分で埋めるなどの方法で矯正する方法が効果的とされます。

これをレーシックで矯正するには、角膜表面の形状をウェーブフロントなどのシステムで解析し、きれいな球面に仕上げるように角膜を削ります。ただし、レーシックでの矯正が向いている場合もあれば、エピレーシックやPRKが向いている場合、ハードコンタクトレンズが向いている場合などもあり、必ずしもレーシックで矯正するのが適当だとは限りません。また、最新の技術を駆使したレーシックを行っても、不正乱視への矯正効果があまり見られなかった例もあります。不正乱視自体がかなりイレギュラーな屈折異常で、個人差が大きいため、レーシックで効果的に矯正できると一概には言い切れないので、レーシック以外の矯正法も視野に入れて検討する必要があります。

ちなみに、乱視があるかどうかはランドルト環を使った視力検査(Cのような形の輪の欠けている方向を示して視力を測る検査)では、知ることができません。そのため、子供の頃に乱視があっても、子供自身が気づいていないため、乱視による悪影響を放置してしまう場合が少なくありません。本を読んだり勉強をするなどの作業中に集中力が長続きしない、頭痛がする、すぐ疲れるなどの症状がある場合は、乱視を疑って、一度眼科で検査を受けてみることをおすすめします。眼科で検査を受ければ、乱視かどうかはすぐにはっきりと答えが出ます。乱視のまま勉強を続けていても、集中力も途切れがちで、実になりにくいものになる可能性があります。早期にメガネやコンタクトレンズでの矯正が必要です。